はじめに
青果コーナーでは、毎日どうしても出てしまう「廃棄品」。
天候や気温、客数に左右されやすく、完全になくすのは難しいですよね。
でも、どんな野菜や果物が、いつ、どのくらい廃棄になっているかをデータで見てみると、
意外と改善できるヒントが見つかります。
「忙しい現場で時間がない」「パソコンが苦手で関数なんて使いたくない」…そんな方も多いのでは?
今回は、難しい計算式は一切不要!誰でも簡単に作れるピボットテーブルを使った廃棄品グラフの作成方法を、ステップ形式でご紹介します。
これで、今日から現場のムダを見つけ出しましょう!
こちらが今回作成する「廃棄品のグラフ」の完成図です。
図1:1週間の合計廃棄量(※架空データを使用しています)
●下のグラフは、1週間で廃棄になった青果の品目別集計です。

図2:1週間の日別廃棄量(※架空データを使用しています)
●下のグラフは、日ごとの廃棄数を色分けしたものです。

グラフで可視化してみると、普段気づきにくい課題が浮かび上がってきます。
例えば――

数字をグラフにすることで、「どこに無駄があるのか」「何を改善すべきか」が見えてきます。
見えてきた課題を踏まえて、実際にピポットテーブルを使っていきましょう。
ピボットテーブルで作る「廃棄品グラフ」作成ガイド
事前準備:
データ項目内容
●日付: 廃棄した日を記録します(品目ごとに日付を入れる)
●品目名:(りんご、ほうれん草など)
●廃棄品: 廃棄した商品の数(個数、パック数など

📌 品目名や個数の入力ミスを防ぐために、私はこの表をドロップダウンリストで作成しています。手入力なしでサクサク入力できるのでおすすめです!
ドロップダウンリストの設定方法は別の記事で紹介しています。
ドロップダウンリストの設定方法はコチラをクリック!

データを「テーブル」に設定する手順を解説。
データを「テーブル」として設定しておくと、今後新しい廃棄データが追加されたときに、ピボットテーブルの集計範囲を自動で更新してくれます。
①表のどこでもかまいませんのでセルを選択します
②Excelのメニューバーにある「挿入」タブをクリックします。

①「テーブル」ボタンをクリックします。
②「先頭行を見出しとして使用する」にチェックが入っていることを確認します
③「OK」をクリックします。

テーブルに設定されました!

ピボットテーブルの基本作成ステップ
ピボットテーブルを挿入する
①テーブル内のどこでもかまいませんので「セル」をクリックします。
②「挿入」タブ をクリックします
③「ピボットテーブル」をクリックします。
④「テーブルまたは範囲から」を選択します。

①範囲(点線で範囲が囲まれる)が選択されていることを確認します。今回は、新規ワークシートに移動しますのでチエックが入っていることを確認します
②「OK 」をクリックします

新規、ワークシート(別のワークシートにピポットテーブルが作成されます)

フィールドを配置して「品目ごとの合計」を集計する
新しいワークシートに表示された「ピボットテーブルのフィールド」から、項目をマウスでドラックして以下の通りに配置します。
●「品目」を「行」エリアにドラックします。
●「廃棄品」を「値」エリアにドラックします。
すると、左側のような表が完成されます
※必要に応じて、ホームタブから罫線『格子』を追加しましょう

ピポットグラフ作成ステップ
廃棄量の多い順に並び変える
①「合計/廃棄品」の一番上のセルを選択します
②「ホーム」タブをクリックし③「並び替えとフィルター」をクリックします
④降順をクリックします

ピポットグラフを挿入
①廃棄量が多い順に上から並びました。左の表のセルを選択した状態で
②の「ピボットテーブルの分析」タブをクリックします。※(左の表を選択しないと「ピボットテーブルの分析」のタブが表示されません!
③「ピポットグラフ」をクリックします。

グラフの挿入画面が表示されますので「集合縦棒グラフ」を選択します。
②「OK」をクリックします。

グラフが挿入され、廃棄量の多い順に左から並びました

グラフタイトルを入力
①「グラフタイトル」に文字を入力します。
②品目名の文字を縦書きにします。

グラフエリアを縦書きに変更
グラフエリアを選択し、マウスを右クリックして「軸の書式設定」をクリックします。

●右側に「軸の書式設定」が表示されます
①「サイズとプロパティ」をクリックします。
②「縦書き」の下向き三角をクリックします。
③「縦書き」をクリックします。

凡例の設定
①グラフを選択します
②デザインタブをクリックします

①「グラフ要素を追加」をクリックします
②凡例をポイントします
③「下」を選択します

グラフスタイル変更
①グラフを選択します
②「デザイン」タブをクリックします
③「グラフスタイル」の横にある「下向き三角」をクリック
④「グラフスタイル9」を選びます

①グラフが選択できてる状態で、「デザイン」タブをクリックします
②「グラフ要素を追加」をクリックします
③「データラベル」をポイントすると画面が出ます
④「外側」を選択します

データラベルの色を変更
①データラベルを1度クリックすると全部のデータラベルが選択されます(もう1度、クリックすると1つのデータラベルだけを選択することができます)
②テータを選択した状態でマウスの右クリックし、「塗りつぶし」を選択します
③赤を選択します

①「塗りつぶし」を選択します
②「グラデーション」をポイントします
③好きなグラデーションを選択します

①シートに作成した名前を入力します
②日にち別のグラフを作成するため元のシートに移動します

🔸まとめ
今回は、ピボットテーブルを使って「1週間分の廃棄品グラフ」を作成する方法をご紹介しました。
関数を使わずに、データを“見える化”できるのがピボットテーブルの魅力ですね。
グラフにすることで、
・どの品目が廃棄されやすいのか
・仕入れ量を見直すべきタイミングはいつか
など、日々の仕入れや売り場改善にも役立ちます。
次回は、「日別廃棄量のグラフ」を作成する手順をご紹介します!
こちらも実際の現場で活用しやすい内容になっていますので、どうぞお楽しみに。

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